Nadegata

なで肩です。

2017/5/2 第六回 月光密造の夜(スカート、ミツメ、トリプルファイヤー)@東京キネマ倶楽部

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今年のGWは長い人は9連休になるとかあちこちで言われていたが、自分は仕事柄GWは繁忙期にあたり、入社以来、学生時代の友達や他の同期たちが旅行に出かけているポストを恨めしく思いながら出社するという生活を送っているため、当然今年もカレンダー通り1日、2日は出社である。ポジティブに考えると朝の電車は空いてるし、オフィスも静かで、仕事をするには実は結構いい環境のなのかもしれない。そんな2日は16時位からそわそわしだし、やりかけの仕事を投げ出して、スカート、ミツメ、トリプルファイヤーのイベント、第6回「月光密造の夜」を観に鶯谷へ向かう。鶯谷なんて降りるのは何年ぶりだろう。少なくとも帰国してからは初めてだ。

「月光密造の夜」自体も最後に行ったのは渡米前、渋谷のWWWで2013年に観た時以来なので約4年ぶりだ。誰も欠けることもなく3バンドともそれぞれ順調に活躍していて本当に嬉しい限りである。

今回の会場は東京キネマ倶楽部という元キャバレーという箱で、初めて入ったが、昭和の匂いがプンプンして最高の雰囲気だった。個人的に元キャバレーの会場というと歌舞伎町の風林会館を思い出す。

実はスカートを初めて生で観たのは5年前の風林会館でのイベントだった。川本真琴のレコ発イベントで、三輪二郎、住所不定無職、スカートというラインナップで今考えても最高のイベントだった。住所不定無職のユリナが当日盲腸になり、急遽残りの2名で演奏するというアクシデントがあったのでよく覚えている。スカート澤部という名前は川本真琴関連で当時から耳にしていたが、その日のライブを観て一気にファンになってしまった。見た目からは想像できない(失礼)、ポップでロックな楽曲たちを汗だくで歌い上げる姿がカッコよくて、川本真琴ファンとして参加したイベントなのに、物販でスカートの音源を買って、その日以来しばらくヘビロテしていた。

 

さて、仕事を抜けて鶯谷に駆けつけたものの、思いの外早く着いてしまい、開演まで間があったので会場近くの富士そばで腹ごしらえする。開演15分前くらいにそろそろかと向かうと、会場に向かうと道路まで人だかりが出来ていて驚く。そして並んでいる客層がいつものスカートのライブとは若干違う気がするのは気のせいだろうか。包み隠さずストレートに言うと、いつもより若くて可愛い女子率が高い!これがミツメとトリプルファイヤーの効果か。すごい。(勝手なイメージだがミツメ女子は絶対可愛い気がする。)中に入ったら入ったで物販前に行列が。何やらすごいイベントになったなと思いつつ、まだ時間ありそうだったのでとりあえず並ぶ。前の人にきいても、何並びなのかわからないけど並んでいると返されてしまったが、列が進んでみるとどうやら缶バッジのガチャガチャの行列のようだった。各バンドメンバーの顔写真が缶バッジになっているらしい。1回100円。ガチャの補給をする澤部氏(呼び捨てするのもなんか気がひけるので氏をつける)を横目にガチャを回すとミツメのギターの人が当たった。とりあえず回してみたが、いざ手にしてみると使いみちに悩むグッズである。後ろの人が話しぶりからミツメファンっぽかったので献上したところ、代わりにキュートな笑顔の眼鏡の坊主のバッジを貰った。トリプルファイヤーのベースの山本くんだ。ぶっちゃけトリプルファイヤーはVo吉田とGt鳥居しか顔と名前を認識してなかったのだけど、この人絶対いい人だと思う。

守りたい、この笑顔。

バッジも良いのだが、今回の目当ては「密造盤 Deluxe Edition」というそれぞれのバンドのカバーと、そのカバーをオリジナルのボーカルに戻したVer.を収録したCDである。

mitsume.me

こちらは並ばずに普通に買えた。最初みんなCDに並んでるのかと思って焦ったわ。

 

そんなこんなしているうちにで開演。トップバッターはトリプルファイヤー。うすやま氏の回すDJブースがステージ上方の中二階にあり、そこからステージへと続く階段から降りてステージ入りするトリプルファイヤーのメンバーたち。吉田(こちらはなんだか呼び捨てしたくなる)に至っては階段を降りるだけで笑いが起きる。すごい才能である。生で観るのは前回以来だけど相変わらずタイトな演奏でかっこいい。吉田の独特なボーカルもメロディーの一部のようで、後に各バンドがカバーするトリプルファイヤーの楽曲を聴いて再認識するが、やはり彼のボーカルありきの楽曲たちなんだと実感させられる。ミツメの三角定規△のカバー、コレはコレで好きです。

 

2番手のミツメもライブは前回以来。相変わらずかっこいい佇まい。慶應出身みたいだけど、佇まいからもなんかしっくり来る。一方でトリプルファイヤーが早稲田ってのも妙な納得感。不思議なもんである。

(全然関係ないが、最近売り出し中の「空気階段」というお笑いコンビの水川かたまりという宝生舞一色紗英に似ている方も慶應出身だと最近ふと知った。割と前から好きでウォッチしていたのだが、別に隠していたわけでもないみたいだが、普段は一切インテリ感を売りにしてこないので全然知らなかった。こちらも言われてみれば確かにそんな雰囲気ある。ラジオも面白いので皆さんぜひ聴いてください。)

トリプルファイヤーもそうだったが、ミツメも本当に演奏がうまい。タイトなトリプルファイヤーに対して、ミツメはグルーヴィーで心地よい洗練された演奏。川辺君(君付け)のボーカル含めて気持ちよくていつまでも聴いていたくなる。ベースのnakayaanがボーカルを取ったトリプルファイヤーのカバー「次やったら殴る」も、機材トラブルでエフェクターが鳴ってなかったみたいだけど、全然気にならない良い演奏だった。今回のカバーで一番好きかもしれない。

 

トリはスカート。開始前のDJで大貫妙子の「くすりをたくさん」がかかっててテンションが既に上がる。夏を思い出すのはランタンパレードのせいか。そんなテンションで初っ端は返信。最高である。制作中のアルバムからも数曲。ランプトンも聴けてよかった。(イベントタイトルの曲「月光密造の夜」は演らないみたいだ。そういうもんなのか。)

カバーはそれぞれのボーカルも交えて、Discoとスキルアップ。相変わらず吉田は入場だけで笑い取れる。天才。それにしてもスカートのスキルアップ、シマダボーイのパーカッションが本当にいい感じにハマってて良い。

総じて全部それぞれの色があって良いのだけど、各バンドのカバーを聴いた後に澤やんの以下のツイートを読むと、これ以上無いくらいドンピシャで腑に落ちる表現だなぁと実感する。

スカートはまさに正攻法。良くも悪くも。演奏の完成度も高い。ただ、カバーの面白さという意味では個人的にはミツメかなという印象。飛び道具は読んで字のごとく。妙にクセになる。

 

しかし、本当にいいイベントだった。誰かが売れると、きっとこのサイズの箱では難しくなると思うけど、それはそれで良いことか。長く続いて欲しい。

 

帰宅後、早速買った密造盤でもリッピングしようと思ったら当然CDDBにまだ上がってなかったので、どなたかがデータ登録してくれることを信じて一日寝かせたらきちんと反映されてて捗りました。サンキュウ。

(※なお、コミティア120で買ったスカートのCOMITIA99-106も一日置いたらCDDB登録されてた。。ありがてぇ、ありがてぇ。)